自立に向けたはじめの一歩!子どもの金銭教育

金銭教育してますか?

子どもの金銭教育、と聞くと「うちはまだ小さいし・・・」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、金銭教育に早すぎることはありません。急速にキャッシュレス化が進む現代において、金銭教育はとても大きな意味を持ちます。金銭教育は、自分でお金を稼ぎ、管理し、生活するという「経済的自立」に向けた準備です。

日本よりキャッシュレス化が進む諸外国では、お金を見たことがない子どもが増えているといいます。見たことがないものを理解し、管理できるでしょうか。お金の話を子どもにするのはタブー、というのは昔の話。

金銭教育は自立に向けたはじめの一歩!できることから始めていきましょう。

金銭教育の始め方

子どもが小さいうちは、本物のお金を見せる・目の前で使う、これだけで立派な金銭教育です。

電子マネーで電車やバスに乗る時、水や電気を使う時、見えないけれどお金を払っているよ、と話しをしましょう。子どもが興味を持たなくても、ただ話すだけで良いのです。

そして、子どもがある程度の年齢になったら、おこづかい制をとりいれましょう。

定期的に決まった額を渡し、その中で買うべきものを自分で買う。この、お金を使う流れを練習します。

始めのうちは失敗もするでしょう。

つい口出ししたくもなりますが、そこはぐっと我慢!大人だって、無駄遣いをすることはありますよね。

おこづかいは、あくまで自分でお金を管理するための練習です。

失敗は大きなチャンス!お金で失敗したらどうなるのかを知り、どうすべきかを考えさせるための良い機会だと考えましょう。

よくあるおこづかいの悩み

おこづかい制をやってみたけど、うまくいかなくてやめた、というのはよくある話です。

  • すぐに使い切る(やりくりしない)
  • お金を使おうとしない
  • 家族(配偶者や親戚)と意見が合わない

この3つが代表的な理由です。

1つ目については、先述したように、使い切った時こそ金銭教育のチャンス。上手に活かして子どもの成長につなげましょう。

2つ目の「お金を使おうとしない」は、もったいないから使わないのでしょうか。
実は、最近多いのが「欲しいものがないから使わない」というケース。
少子高齢化の影響で、欲しいものは全て手に入る(親や親戚が先回りして買っている)、という子どもが増えています。
そういう子どもが大人になり、高額の買い物をする時、正しい判断ができるでしょうか。
やり方を工夫し、練習の場を作っていきましょう。

3つ目の「家族と意見が合わない」は、金銭感覚や教育方針の違いもあり、どのご家庭でも多かれ少なかれあることです。
祖父母に関しては、孫の喜ぶ顔がみたい、そして大切なわが子の力になりたい、という純粋な想いもあるでしょう。
簡単には解決しないかもしれませんが、子を思う気持ちは同じはず。
焦らず諦めず、お互いに納得できる着地点を見つけましょう。

大切なのはルールづくり

おこづかい制の悩みを解決する際に、大切なのはルールづくりです。

  • おこづかいで何を買うのか
  • 足りなくなったらどうするのか
  • ルールを守れなかったらどうするのか

この3つを決めることで、ほとんどの問題は解決できます。

まず決めるのは、子どもに任せる範囲。おこづかいで何を買うのか、具体的に決めます。そして、足りなくなったらどうするのか、やはり具体的に決めておきましょう。そのほかに作るべきルールは、子どもの個性により異なります。

例えば自分のお金を使わない子には、絶対に必要なもの(普段使いの文房具など)をおこづかいで買う、というルールを作ります。そうして決めたルールを破ったらどうするか、これも具体的に決めておきましょう。

ルールは必ず家族で作り、全員が納得した上でスタートします。話し合いがまとまらず、ルールが決まらない時は、お試し期間を設けるのがおすすめ。「とりあえずこれでやってみて、3ヶ月後に見直そう!」という形にすると、親も子も気楽におこづかい制が始められます。また、成長に伴い任せられる範囲や金額は変わります。見直す機会は定期的に(長い休みの前や学年が変わる時など)設定しておきましょう。

大人が伝えたい、大切なこと

金銭教育を通して伝えたいこと。それは、優先順位を決めることの大切さ、です。お金は使ったら無くなる。

大人にとって当たり前のことが、お金が見えにくい現代の子どもには伝わりません。

今は小さくても、いずれは成人し、大きな買い物をする場面がきます。一人暮らしの家電や家具を買う。家族を持ち、車や家を買う。子どもを持てば、教育費も必要です。それほど遠くない未来に、その時はやってきます。

「今、何にお金を使うべきか」を自分で考え、実際に使う機会を、ぜひ作ってあげてください。お金は上手に使うことで人生を豊かにしてくれるもの。ここぞという時、正しくお金を使う判断力、そしてお金を管理していく力は、子どもの将来を明るく楽しいものにしてくれます。

金銭教育を難しく考えることはありません。まずは見えるお金を使い、一緒に買い物をする。一緒に家計簿をつける。電子マネーに入金する所を見せたり、明細を一緒に見るのも良い経験です。子どもの金銭教育は、一番身近な親がお手本。親子で楽しく、できることから始めてみましょう。

著者情報

人物
氏名 熊谷明子(こきあFP事務所)
職種 ファイナンシャルプランナー
専門分野 子育て世代が知っておきたいお金の基礎知識
家族が幸せになれるライフプランニング
子どもの金銭教育等
保有資格 1級FP技能士、日本FP協会認定CFP®︎