初めての借金~その時に考えておくべきこと

さて、ここに居られるあなたが借入を検討されている理由とは、何でしょうか?

通常の場合、お金を借りる目的は、自らの希望を叶えることです。つまり、借金とは「自らの希望を、後払いで購入する方法」といえるでしょう。

購入資金を貯めてから購入するというのは、一番理想の方法です。ですが購入に必要なお金が貯まるまで待つと、人生の節目やタイミングを逃してしまうリスクが出ます。

現金でマイホームを建てても、せっかくの新築に老夫婦二人だけで住むのは勿体ない気がします。現金でピカピカの新車を手に入れたとしても、横に乗せる彼女が見つからない年齢になってしまってはつまらないです。

そういった問題が発生しないために借入を有効活用するのは、長い人生を渡っていくために必要な知恵といえます。

と…、まあ、ここまでは借金を利用する際の理想論なわけですが、それ以外の理由でお金を借りる方が多いのは周知の事実です。ひょっとしたら、ここに居られるあなたも同様の事でお悩みかも知れません。

ただ、目的によってNGな借入があることは、知っておかれた方が良いでしょう。

返せない借金ワースト3

私はこれまで、ギャンブル依存症でお困りの方々を中心に借金の相談に応じてまいりました。殆どが修羅場になってからの相談でしたが、相談をお受けする中で気付いたことが一つあります。

それは、「その借金が返せるか返せないかは、借りる前に殆ど決まっている」という事実です。以下、私が見てきた返せない借金ワースト3です。

・返済のために借金
・(ギャンブル・投資などの)タネ銭を借金
・快楽・欲望が目的の借金

「借金を返すための借金」は、問題が解決しないまま金利負担だけ増えていくので自力返済率が最も低く、生活破綻に直結する借入です。

一番最悪なのは、「ギャンブルで作った借金をギャンブルで取り戻そうとして借金する」という、いわば地獄のループです。ここまで来ると自力返済が全くできなくなり、法的な債務整理が必要といえるでしょう。

一方で、欲望や快楽といった、結果や成果が残らない借金もエンドレスになりやすく、焦げ付きやすいといわれています。

節約で借金は減らない 返せない

とはいうものの長い人生、「マズい借金を作ってしまった…」ということもあるでしょう。そういった時、真剣に考えねばならないのが、どうやって返してしまうかということです。

特に借金の理由が先の3つに該当するような場合、よほど真剣に考えておかないと完済できないといえましょう。

ちょくちょく見かけるのが、「節約して返済しよう」と意気込んで失敗する方です。節約は一見、潔い心がけのようにも見えますが、返済の道具となると手ぬるい場合が多いです。

考えてみれば、「ギャンブル」や「贅沢・遊び」や「浪費」といったものは、節約と真逆のことです。

しかも借金は一時的とはいえ、日常では得られない大金を手にする機会でもあります。誰でも、お金を借りた当初は神妙な顔をして、少しは反省するものですが、大金を懐にしまうと途端に気が大きくなります。

これでは節約して返済どころか、気が大きくなって新たな借金を作ることにもなりかねません。返済するために節約するというのは、並大抵の苦労ではないのです。

返済が先 節約はあと

ですが、そうならないために取れる対策は存在します。まず、いつまでに返してしまうか決めてしまうのです。完済日という目標がない計画は、まず頓挫します。まず「完済日」をカレンダーかアプリに刻み込みましょう。

借入先から提示された返済計画書通りでも構わないのですが、必ず給料日に計画通りの返済額を振り込むことです。金利だけのジャンプ返済などもっての他です。つまり、「完全に返す」ための方法だけ「真剣に実行する」ということです。

そしてここからが大切なのですが、そこから節約を始めて自分の生活を組み立てていくのです。つまり、「返済は問答無用」で「残ったお金で生きる工夫をする」という順序です。それだけの覚悟を持たないと、自力返済などできません。

「返済が先で、節約は後」、あなたは、まずこのことを覚えておかれれば良いでしょう。あなたが目指すのは、返済では無く「完済」なのです。次に、完済をより確実にする方法を一つ、ご紹介いたしましょう。

完済させる「魔法の方法」とは

借金を返すのが楽しい人などいません。確かに返済生活は苦難の連続です。

ここでもしも私が、「返済が楽しくなる方法がある」などと言い出したら、あなたには信じていただけないでしょう。いやそればかりか、逆に怒られてしまうかも知れません。

ですが、返済が間もなく終了し、支払いも残り僅かとなった時のことを思い浮かべてみてください。そんな時は誰もが「やれやれ」と思いつつ、喜びを感じているはずです。

そういった喜びを実現させる方法が一つ有ります。それが繰り上げ返済です。繰り上げ返済とは、返済計画以上の額を月々の返済に充てるやり方です。

この方法は、貸し付け額を減らすだけで無く、元金が減っていくことを体感できるのでモチベーションが上がります。しかも効果はそれだけではありません。

繰り上げ返済は、返済の挫折を減らす方法です。残高が多く先が長い借金となれば、誰だって気が滅入ります。そういった方は気持ちが折れてしまったり、返済意欲を失ってしまったりしがちです。

ところが繰り上げ返済を行うと、月々の支払い以上に支払った分、「ここで挫折してなるものか!」という気持ちが芽生えます。これが幸いして、返済を継続させやすくなるのです。これはある意味、「ここまで頑張ったのに勿体ない」と考えるのと似ています。

もしもあなたがモチベーションを維持しつつ、早く借金とおさらばしたいのであれば、繰り上げ返済はおすすめの方法です。繰り上げ返済は、「完済させる魔法の方法」なのです。

借金は人生の修行でもある

今、あなたは借金しなければならなくなったご自分のことを恥と思われたり、情けないと嘆いておられたりするかも知れません。そのお気持ちはとてもよくわかります。

ですがキッパリと申し上げるならば、借金することは恥でありません。恥なのは、返せない借金をすることと、借金を返さないことです。そういった意味で私は、「借金をして、それを乗り越えることは人生の修行でもある」とさえ考えています。

なぜ私がこのように考えるかといえば、そういった修羅場をくぐり抜けてこられた方たちの多くが各方面で活躍され、その後、幸せな人生を歩んでおられるからです。

先に申し上げましたが、目的によってはNGの借金も存在します。しかしながら、そういった苦境を乗り越えて成長された方も多いです。しかも、頑張って完済すれば、それまで返済に回していたお金を貯蓄することもできるのです。

そこから始まる人生の逆転劇を考えると、勇気が湧いてこないでしょうか? ただし、その為には完済が必須です。このことはお忘れなく。

著者情報

人物
氏名 奥井 隆(市民団体SAGS代表 EcoーShop ハイネス代表)
職種 作家 エコショップ経営者 ファイナンシャルプランナー
専門分野 フィンテックを活用した金銭管理
ローン問題のアドバイス
弱者に対するライフプラニング
保有資格 損害保険特級一般資格、自動車検査員、AFP(日本FP協会)2級ファイナンシャルプラニング技能士)