低収入の方でも貯金ができるコツをFPが解説

人は労働の対価としてお金を得ることで、医衣食住にまつわるサービスを受けることができます。思うように収入を得られていない人は、医衣食住を受けながら生活していく上で、ライフイベントに遭遇したときに金銭面での不安が発生しますよね。

例えば、住宅購入や子供の学費、そして老後の不安です。毎月の収入が少なければ、ライフプランに備えるための貯金をする上で、どのような手順や方法でお金を貯めたらいいのかわからないという人も多いでしょう。

そこで当コラムでは、ファイナンシャルプランナーである私が「低収入層の方が貯金をするコツ」について説明します。

ライフプランによっては貯金ができない場合もある

将来のために貯金をしたいと考える方が多いかもしれませんが、ライフプランによっては思うように貯金ができない可能性もあると考えられます。理由としては、別にやりたいことがあっても、将来のための貯蓄を強いられる場面があるためです。

将来のための貯蓄は、人生の三大資金と呼ばれています。人生の三大資金とは、「教育資金・住宅資金・老後資金」のことです。

特に、今後の生活において教育資金や住宅資金が必要な場合、収入が低い方が貯金をすることは困難ではないかと考えられます。

ライフプランによっては貯金が難しいため、まずはご自身のライフプランを見直して、貯金が可能な時期なのかを判断してみてください。

教育資金

教育資金とは、学校教育法上、幼稚園から大学もしくは大学院に加えて、その他習い事によって発生する費用のことです。

教育資金に関しては、文部科学省の教育投資参考資料集によりますと「小学校から大学まですべて国公立だとしても、767万円程度かかる」と算出されています。

今後お子さんやご自身が学校に通うライフプランがあれば、収入の多くを教育資金に費やすことになり、貯金をすることが難しいのです。

教育資金の準備には貯蓄以外にも、奨学金を活用して教育費用を工面する方法がございます。しかし、それが良い方法なのかと言いますと、奨学金はあくまで“借り入れ”であることから私はお勧めしません。

なるべくお金を借りないためにも、早いうちから教育資金用のお金を貯蓄して、足りない場合にのみ奨学金を活用することをお勧めします。

住宅資金

住宅資金とは、マイホームを建てるためのお金です。マイホームを購入するとなりますと、一般的に下記3つの方法がございます。

【マイホームを購入する方法】
  • 全てを現金で購入する方法
  • 親に購入してもらう方法
  • 自己資金と住宅ローンもしくはすべて住宅ローンで購入する方法

しかし、現金での一括購入や親に購入してもらう方法に関しては、ご自身もしくは親が裕福でないと難しい方法です。低収入層の方が住宅を購入するとなると、ほとんどが住宅ローンを契約する形になるかと考えられます。

そのことから、今後住宅を購入する場合、収入が少ない状況だと貯金するのが難しいと言えるのです。

低収入層の方が貯金をするための3つのコツ

低収入層の方が今から貯金を考えて行く上で、この3つのコツは行ってほしい内容です。

【低収入層の方が貯金をするためのコツ】
  1. スマートフォンから家計簿アプリをダウンロードする
  2. 月々の貯金額の目標を設定する
  3. 月々の生活費を月々の収入未満に収める

低収入でも貯金をしたい方は、3つのコツを順番に実践してみてください。

①スマートフォンから家計簿アプリをダウンロードする

少ない収入でもお金を貯めたい人は、スマートフォンから家計簿アプリをダウンロードしましょう。

家計簿アプリでは、レシートを撮影することで自動的に出費が記帳されるため、出費を1つ1つ入力・記入することに対しての手間を省いてくれるためです。更に、家計簿アプリの多くは無料なので、コストも削減可能でございます。

なかには月々の収支の状況を把握し、節約できる支出をピックアップしてくれる家計簿アプリもございます。何を節約すれば良いのかわからないとなった場合でも、家計簿アプリが割り出してくれた支出を削減することが可能です。

お勧めの家計簿アプリは、マネーフォワードさんの「マネーフォワードME」です。

お勧めする理由は、銀行口座の管理だけでなく意外な節約ポイントを見つけてくれたり、貯金への道やライフプランに対しての不安を助けてくれたりする点です。更には、公的年金にも対応しておりますので、ご高齢の方にも向いております。

貯金をしたい低収入層の方は、最初に現在の収支状況を把握するために、マネーフォワードMEなどの家計簿アプリを利用してみてください。

家計簿アプリが面倒であればキャッシュレスを活用する

家計簿アプリが面倒であれば、キャッシュレスを活用しましょう。キャッシュレスを活用することは、間接的に貯金につながるからです。

キャッシュレスの活用が貯金につながるのは、ポイントが貯まることやATMへ行く手間が省けることが理由として挙げられます。貯まったポイントはスーパーやコンビニでも活用が可能ですので、食材を購入する際の割引代わりにも活用できます。

現在はキャッシュレス時代であるため、クレジットカードを使うことも良いかもしれません。しかし、クレジットカードのリボ払いや分割払いであれば、利息がかさむことから返済が不可能になる可能性も高くなります。

特にリボ払いの場合は、利用したお金を返済ができなくなった場合、雪だるま式に利息が積もって参ります。そのため、クレジットカードは、月の収入から支出を差し引いた金額だけ、もしくは使うべき状況である時のみに使用しましょう。

なお、クレジットカードでの失敗を避けたい人には、デビットカードの活用もお勧めです。デビットカードとは、カード支払いと同時にご自身の口座からお金が引き落とされるカードです。クレジットカードとの違いは、後払いやリボ払いがないことです。

さらにデビットカードでは普通預金と連動しており、残ったお金を毎月定期預金に充てることで少しでもお金が貯まるようになるので、低収入層の方は活用してみてください。

②月々の貯金額の目標を設定する

低収入でも貯金をしたい人は、収支を把握した後に月々の貯金額の目標を立てましょう。貯金をするためには、ダイエットと同じように目標が必要です。

ただし、月々の目標を大きくする必要はございません。目標の金額を大きくすることで、大きな挫折をしてしまうリスクがあり、節約へのストレスもためやすくなりますので注意が必要です。

これから貯金を始める低収入層の方は、ご自身が無理なく貯められる分の目標を立ててみましょう。

③月々の生活費を月収以下に抑えること

これから貯金を始める上で重要になるのは、月々の生活費を月収以下に抑えることです。お金が貯まらないのは、月々の収入より支出が多いことが最大の要因と言えます。

支出が多くなるケースとしましては、普段の支出に合わせてクレジットカードのリボ払いが重なることで収入よりも支出が多くなることも考えられます。

そのため、貯金をしたい場合はすべての支出を把握した上で、生活費の合計を月収以下に抑える意識を常に持たなければなりません。

具体的な方法としては、ご自身で立てた目標の貯金額を基準にして、収入より支出が多くならないと決めることも1つです。

貯金をしたい低収入層の方は節約しやすい支出を把握しておく

これまでは、貯金をする際に試してほしいコツを3つ挙げました。なかでも、貯金をしたい方が注目すべき点として、「月々の生活費を月収以下に抑えること」が挙げられます。

貯金をしたい低収入層の方は、月々の生活費を月収以下に抑えるために、節約しやすい支出を把握しておきましょう。家庭での支出には、基本生活費・住居費・教育費・保険料・その他支出・一時的支出の6項目がございます。

【家庭での支出一覧】
家庭での支出 具体例
基本生活費 食費、水道光熱費、通信費、公共料金、小遣い、光熱費、雑費など
住居費 家賃、共益費、固定資産税や都市計画税と言った税金、管理費、修繕積立金、住宅ローンの返済額など
教育費 学校教育費やそれ以外の塾や通信教育、ピアノやプログラミングなど
保険料 生命保険料や損害保険料、個人年金保険、共済掛金等の保険料支出の総額
その他支出 被服履物費、家族娯楽費、旅行費用、帰省費用、冠婚葬祭費、贈答費用、交際費、自動車税や車検など
一時的支出 住宅ローンなどの繰り上げ返済費用、住宅取得費用、リフォーム費用、電化製品や家具そして車などの買い換え費用、子どもがいる場合子供への資金援助など

ほとんどが節約できますが、家庭での支出のなかでも特に節約しやすい項目としては、特に基本生活費・生命保険料・住宅ローンが挙げられます。

基本生活費は削減しやすい支出

低収入層の方でも削減しやすい家庭での支出は、基本生活費と言えます。食品や通信費、雑費であれば、スーパーと同系列の銀行のデビットカードを使うことで、ポイントを多く貯めることが可能だからです。

例えばイオン銀行のデビットカードを利用する場合、マックスバリューなどのイオン系列のスーパーやショッピングセンターで食料を購入するとWAONポイントが貯まります。

貯まったWAONポイントは、イオンだけでなくマックスバリューやミニストップでも利用できるため、食費や雑費を節約できるのです。

また、イオン銀行のデビットカードの場合、給料の振り込み口座にすると一定の回数の他行宛ての振込手数料が無料になることや、WAONポイントを多く貯めることもできます。

食費を節約したい人はLINEを活用する

昔は食品の安売りの情報を仕入れるとなりますと新聞のチラシやテレビがメインで、スーパーの安売りを仕入れるために新聞を取る人も居たと思います。しかし、現在は新聞を取る人も少なくなっているため、食品を販売するスーパーマーケットもLINEを活用して店舗ごとに広報をしております。

LINEの広告の内容は各店舗でさまざまですが、LINEのトーク履歴にチラシが掲載されている場合が多いです。店舗から発信されているチラシでは、お友達特典でなどによって値引きクーポンが貰えます。

つまり、店舗が発信しているLINEを受け取れば、新聞やテレビを見るコストを抑えながら、節約に役立つ情報を手に入れることができるのです。

登録方法はLINE@の友人追加であり、家族や友人とLINE交換するのと同じですので無料です。コストゼロで食費の節約に役立つ情報が手に入るので、低収入でも貯金をしたい人は近所のスーパーマーケットにLINE@のアカウントがないかを探してみてください。

光熱費は電力・ガスの自由化によって節約しやすくなった

電気・ガスといった光熱費に関して、今までは都道府県に所在する電力会社しか選択できませんでした。しかし、現在は電力やガスの自由化によって、エリアに対応していればさまざまな会社を選択できるようになっています。

電力やガスを供給する会社のなかには携帯電話会社も参入していますので、利用することで電気代を削減しながら携帯電話会社のポイントを貯めやすくなるなどが可能です。

なお、賃貸住宅の場合でも、事前に特段の決まりが無ければ、契約する会社の変更が可能でございます。光熱費の節約をしたいのであれば、一度物件を扱っている管理会社に問い合わせてみることも1つの方法です。

住宅ローンの見直して借り換えると金利を下げられる

すでに住宅ローンの契約をしている方は、借り換えをすることで毎月支払う金額も低くなります。理由としては、住宅購入時に借りた時の金利と比較して、住宅ローンを借り換えた後の金利を下げられる可能性があることです。

住宅ローンでは金利が低ければ低いほど支払う金額を抑えられるため、その分以前支払っていた住宅ローンより支払いを抑えることが可能です。

保険の見直すと保険料を節約できる

保険料は、保険の見直しをすることで毎月の掛け金を減らすことが可能となります。根拠としましては、加入する時期や会社によって保険料が安くなっているケースが挙げられます。

例えば、保険会社もしくは保険代理店が販売している保険の内容が同じようなでも、保険料が安くなっているケースなどです。その場合、加入する保険会社を変えれば、同じような保険を受けながら保険料を抑えられます。

まとめ

低収入層の方が貯金を長く継続するコツは、収入以内にとどめることやクレジットカードを多用しないこと、家計簿アプリを活用して高すぎる目標を立てないことです。

他にも、低収入層の方が効率よくお金を貯めるには更なる節約も必要になってきます。

たとえば、LINEを活用してセールス情報を手に入れて欲しい食材を安く仕入れる方法や、電気と携帯電話などの会社を一緒にする方法を活用し、生命保険に加入している場合は、保険の見直しをすることで、毎月の貯金額も増えるでしょう。

また、銀行の普通預金で管理することで、利率は1%を未満のものの、貯金を積み重ねることで金額も貯金を積み重ねることで貯蓄額が多くなってくるかと考えられます。

著者情報

人物 プロフィール画像_FP國弘様
氏名 國弘 泰治( FPオフィスALIVE
職種 代表 兼 ファイナンシャルプランナー
専門分野 ライフプランニング
資産運用(iDeCo・NISA・不動産投資)
税金
相続事業承継
保有資格 MBA(経営学修士)
2級ファイナンシャルプランニング技能士
AFP(日本FP協会)